PH 実践② A-6-4. 相互作用・中毒の基礎

第110回実践② 薬剤師 問270

69 歳男性。数日前より髪の毛が抜けやすくなり、ふけや頭皮のかゆみを自 覚した。皮膚科を受診したところ、頭部白癬と診断され、経口抗真菌薬で治療する ことになった。男性は以下の処方箋を持って、薬局を訪れた。男性の持参したお薬 手帳を薬剤師が確認したところ、現在服用中の薬剤との薬物相互作用が懸念され た。 (処方) イトラコナゾールカプセル 50 mg 1 回 2 カプセル( 1 日 2 カプセル) 1 日 1 回 朝食直後 14 日分 (お薬手帳から確認された現在の服用薬) オルメサルタン口腔内崩壊錠 20 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) フェブキソスタット錠 20 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 ビルダグリプチン錠 50 mg 1 回 1 錠( 1 日 2 錠) 1 日 2 回 朝夕食後 ミグリトール口腔内崩壊錠 50 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠) 1 日 3 回 朝昼夕食直前 シンバスタチン錠 5 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 夕食後 お薬手帳から確認された現在服用中の薬剤とイトラコナゾールカプセルとの間で 懸念される薬物相互作用の発現機序として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1
胃内 pH の上昇による溶解性の低下
2
核内受容体を介した小腸 P︲糖タンパク質の発現量増加
3
肝臓の OATP1B1 に対する競合阻害
4
代謝物による CYP3A4 の不可逆的阻害
5
ヘム鉄への配位結合による CYP3A4 の阻害
✓ 正解
ANSWER   正解は 5 全国正答率 —

解説

  • 1.「胃内pHの上昇による溶解性の低下」イトラコナゾール自身の吸収に関する話で、シンバスタチンとの相互作用機序ではない。
  • 2.「核内受容体を介した小腸P」糖タンパク質の発現量増加」 — イトラコナゾールは酵素誘導ではなく阻害的に働く。
  • 3.「肝臓のOATP1B1に対する競合阻害」主機序はCYP3A4阻害である。
  • 4.「代謝物によるCYP3A4の不可逆的阻害」イトラコナゾールはヘム鉄への配位による可逆的阻害である。

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出典

厚生労働省 公開ページ