PH 実践③ B-15-5. 認知機能障害・せん妄 2つ選べ

第108回実践③ 薬剤師 問304

78 歳女性。大腸がんに対して、 5 年前から化学療法が実施されていたが、 副作用、本人の体力の低下から 3 ヶ月前に中止となった。今回、食物摂取による誤 嚥性肺炎のため入院となり、せん妄状態である。これまでも誤嚥性肺炎のための入 院と退院を繰り返しており、 1 ヶ月前から経口での食物摂取が困難となることが多 く、家族が大変苦労していたとのことであった。 患者は夫と死別しており、キーパーソンである一人息子が延命治療を望んでい る。 持参薬等の所有物を確認したところ、患者本人が書いたリビングウィルの文書が お薬手帳に折り込まれていた。病状が末期の時には延命治療を希望しないという文 章にチェックが入れられていた。文書作成の日付は、約 2 年前であった。 この患者への栄養補給に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
胃瘻が選択肢となるのは、生命予後が 1 ヶ月以上見込まれる場合である。
✓ 正解
2
中心静脈栄養を実施しても消化吸収機能が維持できる。
3
中心静脈栄養は胃瘻よりも感染リスクが高い。
✓ 正解
4
胃瘻を造設すると、経口摂取に戻ることはできない。
5
せん妄状態であるので、経鼻栄養が適している。
ANSWER   正解は 1・3 全国正答率 —

解説

  • 2.「中心静脈栄養を実施しても消化吸収機能が維持できる」静脈栄養では腸管を使わず、消化吸収機能はむしろ低下する。
  • 4.「胃瘻を造設すると、経口摂取に戻ることはできない」嚥下機能が回復すれば胃瘻造設後も経口摂取は可能である。
  • 5.「せん妄状態であるので、経鼻栄養が適している」せん妄時は経鼻チューブの自己抜去リスクがあり適さない。(※胃瘻は予後 1 ヶ月以上が見込まれる場合の選択肢で、中心静脈栄養は胃瘻より感染リスクが高い)

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出典

厚生労働省 公開ページ