第107回実践① 薬剤師 問209
45 歳男性。喫煙歴 20 年( 1 日 20 本)。20 歳代前半から血清コレステロー ルの高値を指摘されていたが、未治療のまま放置していた。男性は、会社の健康診 断で LDL︲C 値が 220 mg/dL であると指摘され、年齢のことも考慮し近医を受診 した。家族性高コレステロール血症と診断され、医師や薬剤師による生活習慣指導 及び処方 1 による薬物治療が 6 ヶ月継続された。しかし、LDL︲C 値が管理目標ま で下がらなかったため、本日の診察で薬剤の追加が検討された。生化学検査の結 果、AST、ALT、総ビリルビンが高値を示し肝障害が疑われたため、処方 2 が追 加された。なお、アドヒアランスは良好である。 (処方 1 ) ロスバスタチン錠 5 mg 1 回 4 錠( 1 日 4 錠) 1 日 1 回 就寝前 28 日分 (処方 2 ) コレスチミド顆粒 83% 1 回 1.81 g( 1 日 3.62 g) 1 日 2 回 朝夕食前 28 日分 (本日の検査値) 血圧 122/74 mmHg、LDL︲C 130 mg/dL、HDL︲C 40 mg/dL、 TG(トリグリセリド)100 mg/dL、AST 120 IU/L、ALT 125 IU/L、 総ビリルビン 2.0 mg/dL、HbA1c 5.5%(NGSP 値) コレスチミドは腸管において、胆汁酸であるタウロコール酸の再吸収を阻害し、 肝におけるコレステロールから胆汁酸への異化を促進する。タウロコール酸の再吸 収が阻害される機序に関する記述として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。 O O O N + N CH 2 CHCH 2 H 3 C S HO N OH Cl- OH CH 3 H H CH n コレスチミド H 3 C H H H HO OH H タウロコール酸
1
コレスチミドを触媒としてタウロコール酸が分解される。
2
コレスチミドのヒドロキシ基とタウロコール酸のヒドロキシ基との間に水素結 合が形成される。
3
コレスチミドのカチオンとタウロコール酸のイオン化したスルホ基との間にイ オン結合が形成される。
✓ 正解
4
コレスチミドのヒドロキシ基とタウロコール酸のスルホ基との間に水素結合が 形成される。
5
コレスチミドのヒドロキシ基とタウロコール酸のスルホ基がエステル結合を形 成する。
選択肢をクリックして選んでください。
解説
- 1.✕「コレスチミドを触媒としてタウロコール酸が分解される」陰イオン交換樹脂は吸着するもので、タウロコール酸を分解しない。
- 2.✕「コレスチミドとタウロコール酸のヒドロキシ基どうしの水素結合」主たる結合はイオン結合である。
- 4.✕「コレスチミドのヒドロキシ基とタウロコール酸のスルホ基の水素結合」主たる結合はイオン結合である。
- 5.✕「ヒドロキシ基とスルホ基がエステル結合を形成する」エステル結合ではなくイオン結合である。(※コレスチミドのカチオンとタウロコール酸のイオン化したスルホ基がイオン結合を形成する)
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