PH 実践② A-6-2. 薬物動態(ADME)

第106回実践② 薬剤師 問269

38 歳女性。腰痛のため近医を受診したところ以下の薬剤を処方され、 1 歳 0 ヶ月の幼児(体重 9 kg)を伴って薬局を訪れた。 (処方) アセトアミノフェン錠 200 mg 1 回 2 錠( 1 日 4 錠) 1 日 2 回 朝夕食後 7 日分 幼児は、1 回の授乳で200 mL 程度の母乳を飲むことがあるとのこと。母乳によ る育児の継続を強く望んでいるが、薬の服用後に母乳中に薬が移行して子どもに影 響することに不安を持っているとのことであった。 アセトアミノフェンの乳汁/血漿中薬物濃度比は 0.91~1.4 とされている。ま た、アセトアミノフェン錠の添付文書から薬物動態及び用法・用量に関する以下の 情報を得た。 成人にアセトアミノフェン 400 mg を経口単回投与後の最高血漿中濃度は 9.0 ng/mL であり、投与 12 時間後には血漿中からほぼ完全に消失していた。 通常、幼児及び小児にはアセトアミノフェンとして、体重 1 kg あたり 1 回 10~ 15 mg を経口投与する。 薬剤師の患者への説明として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1
母乳中への薬物の移行量が多いので、処方の中止を医師に連絡する必要があり ます。
2
母乳中への薬物の移行量は少量ですが、授乳は中止してください。
3
母乳と粉ミルクで育児に大きな違いはないので、授乳を中止するのが無難で す。
4
母乳中への薬物の移行量は少量であり、薬剤服用中でも授乳可能です。
✓ 正解
5
ロキソプロフェン錠に変更すれば、母乳中に薬物が移行しないので安全です。
ANSWER   正解は 4 全国正答率 —

解説

  • 1.「母乳中への移行量が多いので処方の中止を医師に連絡する」アセトアミノフェンの母乳移行量は少ない。
  • 2.「移行量は少量だが、授乳は中止する」授乳は可能で、中止は不要である。
  • 3.「授乳を中止するのが無難である」授乳は可能である。
  • 5.「ロキソプロフェンに変更すれば母乳中に移行しない」ロキソプロフェンも母乳に移行し、変更の必要はない。(※アセトアミノフェンの母乳移行量は少量であり、服用中でも授乳可能である)

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出典

厚生労働省 公開ページ