第56回午前 OT 問18
45 歳の女性。20 歳前後から、心理的負荷がかかるとリストカットを行うようになり縫合を必要とすることが多かった。また、自分の思い通りにいかないと易怒的となり、周囲に暴言を吐くこともあった。25 歳時に精神科を初めて受診し、以後、 過量服薬時に数回の入院歴があるが、現在は調理の仕事に就いて4年目となる。最近、職場の人間関係で正論を吐きすぎて孤立し、結果として焦燥感が強まり、主治医の勧めで仕事のシフトのない平日の日中に外来作業療法を開始することになった。 この時点での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。
1
転職を勧める。
2
主治医に入院処遇を依頼する。
3
チームでの統一した対応をこころがける。
✓ 正解
4
行動化に対しては心的距離を縮めて対応する。
5
本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する。
選択肢をクリックして選んでください。
解説
- 1.✕「転職を勧める」職場での対人問題があっても、作業療法士が直ちに転職を勧めるのは本人の自己決定を損ない不適切である。
- 2.✕「主治医に入院処遇を依頼する」現時点では外来作業療法開始の状況であり、入院処遇を作業療法士が一方的に依頼する段階ではない。
- 4.✕「行動化に対しては心的距離を縮めて対応する」境界性パーソナリティ障害では過度に距離を縮めると依存や混乱を助長するため、適切な距離と枠組みが必要である。
- 5.✕「本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する」一貫性のない対応はスプリッティングや不安定な対人関係を助長するため不適切である。