DR D C-3-2. 臨床化学(生化学)

第114回医師D問48

62歳の女性。蛋白尿と腎機能低下のため来院した。5か月前から肺癌のためシ スプラチンを含む薬物療法を受けており、治療開始時の蛋白尿は陰性、血清クレア チニンは0.8mg/dLであった。昨日の外来検査で蛋白尿と腎機能低下が認められ たため紹介されて受診した。意識は清明。身長158cm、体重54kg。脈拍68/分、 整。血圧134/74mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、 肝・脾を触知しない。尿所見:尿比重1.014、蛋白1+、糖2+、潜血1+、沈渣 は赤血球6〜0/HPF。1日尿量1,200mL、1日尿蛋白1.1g/日。尿中β -マイク ログロブリン54,630μg/L(基準200以下)。血液所見:赤血球308万、Hb10.8 g/dL、Ht32%、白血球4,000、血小板14万。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、 アルブミン3.5g/dL、AST16U/L、ALT11U/L、ALP489U/L(基準115〜359)、 γ-GT16U/L(基準9〜50)、尿素窒素24mg/dL、クレアチニン1.3mg/dL、尿酸 1.8mg/dL、血糖84mg/dL、HbA1c5.2%(基準4.6〜6.2)、Na142mEq/L、K3.3 mEq/L、Cl120mEq/L、Ca7.8mg/dL、P1.2mg/dL。動脈血ガス分析(roomair): pH7.30、PaCO 30Torr、PaO 98Torr、HCO -15mEq/L。 2 2 3 考えられるのはどれか。
1
腎性尿崩症
2
Liddle症候群
3
Bartter症候群
4
Fanconi症候群
✓ 正解
5
Gitelman症候群
ANSWER   正解は 4 全国正答率 —

解説

  • 1.「腎性尿崩症」ADH抵抗性であり低K血症・代謝性アルカローシスは来さない。
  • 2.「Liddle症候群」Na再吸収亢進・K喪失・高血圧が特徴。低K血症は見られるが尿細管の複合的機能障害ではない。
  • 3.「Bartter症候群」ループ利尿薬様の電解質異常(低K、低Cl、代謝性アルカローシス)だが尿細管の複合的アミノ酸・糖・リン排泄障害はない。
  • 5.「Gitelman症候群」低Mg血症・低K血症・代謝性アルカローシスが特徴だが、Fanconi症候群のような尿細管の複合的障害(糖尿・アミノ酸尿・リン排泄増加等)はない。
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出典

厚生労働省 公開ページ