PH 実践② A-4-3. 腫瘍(発癌・進展) 2つ選べ

第109回実践② 薬剤師 問266

39 歳、閉経前女性。身長 155 cm、体重 43 kg、体表面積 1.38 m2。右乳房 に腫瘤を触知し、乳腺外科を受診、針生検の結果、T1N1M0 の StageⅡA の右乳 がんと診断され、入院した。右乳房部分切除術、センチネルリンパ節生検及び腋窩 リンパ節郭清を実施した。術後の検査所見は以下のとおりであった。 (検査所見) リンパ節転移 6 個、エストロゲン受容体(ER)陽性、 プロゲステロン受容体(PgR)陽性、 HER2(ヒト上皮増殖因子受容体 2 型)陰性、AST 20 IU/L、ALT 17 IU/L、 血清クレアチニン 0.88 mg/dL、BUN 18 mg/dL、白血球 5,600/nL、 赤血球 368 # 104/nL、Hb 11.2 g/dL、血小板 28 # 104/nL、好中球 4,500/nL 今回この患者に以下の術後薬物療法を施行することとなった。 (処方 1 ) A 錠 20 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食後 14 日分 (処方 2 ) リュープロレリン酢酸塩注射用キット 3.75 mg 1 キット 1 回 3.75 mg 4 週間ごとに 1 回皮下注射 この患者への薬物治療に関して、病棟の症例検討カンファレンスに参加している 研修医向けに発表して欲しいと病棟担当薬剤師へ依頼があった。カンファレンスに おける薬剤師の発表内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1
処方 1 の薬剤の服用により子宮体がん(子宮内膜がん)のリスクが高まること があり、本剤投与中及び投与終了後の患者は定期的に検査を行うことが望ましい。
✓ 正解
2
処方 2 の薬剤の投与により、うつ状態が現れることがあり、症状悪化時には SSRI 等の抗うつ薬の追加処方を検討する。
3
処方 2 の薬剤の投与により、骨疼痛の一過性増悪がみられることがあり、この ような症状が現れた場合には、ビスホスホネート製剤の投与を行う。
4
今回の薬物治療に際して患者が妊娠していないことを確認し、また治療期間中 は低用量経口避妊薬による避妊法を用いる。
5
今回の薬物治療により骨密度の低下がみられることがあるので、長期にわたり 投与する場合は骨密度の検査を実施する。
✓ 正解
ANSWER   正解は 1・5 全国正答率 —

解説

  • 2.「リュープロレリンでうつ状態が現れた場合、SSRI等の追加処方を検討する」標準的な対応として確立しておらず、適切でない。
  • 3.「リュープロレリンで骨疼痛の一過性増悪がみられた場合、ビスホスホネートを投与する」フレア現象への対応としてビスホスホネート投与は標準でない。
  • 4.「治療期間中は低用量経口避妊薬による避妊法を用いる」エストロゲン含有のピルは乳がんに禁忌で、非ホルモン的避妊を用いる。

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出典

厚生労働省 公開ページ