第108回実践② 薬剤師 問279
56 歳男性。身長 175 cm、体重 52 kg。肝細胞がんに対し、腹腔鏡下肝切除 術を施行後であり、末梢静脈輸液にて栄養管理している。現在、以下の輸液を 1 日 3 回末梢静脈から投与している。なお、本輸液はダブルバッグ製剤であり、成分が 2 室に分けられている。術後 2 日目の検査値より、カリウム製剤(L︲アスパラギン 酸カリウム注射液 10 mEq/10 mL、 1 アンプル)、及び静注用脂肪乳剤(イントラ リポス輸液 20% 100 mL、 1 バッグ)を追加することとなった。 輸液:ビタミン B ・糖・電解質・アミノ酸液 (500 mL 中にブドウ糖 37.5 g、総遊離アミノ酸 15 g、チアミン 0.75 mg を含 有) 総カロリー量 210 kcal 非タンパク質カロリー量 150 kcal 非タンパク質カロリー / 窒素量(NPC/N)64 (検査値:術後 2 日目) 白血球 18,000/nL、赤血球 200 # 104/nL、Hb 8.7 g/dL、血小板 30 # 104/nL 総タンパク 7.5 g/dL、血清アルブミン 3.3 g/dL、AST 27 IU/L、 ALT 40 IU/L、BUN 20 mg/dL、血清クレアチニン 0.7 mg/dL、 Na 132 mEq/L、K 3.1 mEq/L、Cl 103 mEq/L この患者への輸液等の投与に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
1
1 回 500 mL あたり、30 分で投与する。
2
カリウム製剤は、ワンショットで静注する。
3
本患者には、末梢静脈栄養のみで 2 ヶ月以上管理することが推奨される。
4
静注用脂肪乳剤を追加することで、NPC/N 比を高めることができる。
✓ 正解
5
血管痛が起こった場合は、全量投与した後に、漏出部位を処置する。
選択肢をクリックして選んでください。
解説
- 1.✕「1 回 500 mL あたり、30 分で投与する」高カロリー輸液の急速投与は高血糖などを招くため不適である。
- 2.✕「カリウム製剤はワンショットで静注する」カリウムのワンショット静注は致死的不整脈を起こすため禁忌である。
- 3.✕「末梢静脈栄養のみで 2 ヶ月以上管理することが推奨される」長期は中心静脈栄養が必要で、末梢で 2 ヶ月以上は不適である。
- 5.✕「血管痛が起こった場合は全量投与した後に漏出部位を処置する」血管痛・漏出時はただちに投与を中止して対応する。(※静注用脂肪乳剤の追加で NPC/N 比を高められる)
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