PH 理論① A-3-2. 分子生物・遺伝の基礎 2つ選べ

第108回理論① 薬剤師 問118

細菌の抗菌薬耐性化には種々の遺伝子もしくはその産物が関わっている。次の 記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
グラム陰性菌の外膜にあるポーリンの増加は、カルバペネム系抗菌薬への耐性 化を促す。
2
腸球菌のバンコマイシン耐性遺伝子VanA の産物は、細胞壁のペプチドグリカ ン合成の代替経路で働き、グリコペプチド系抗菌薬の作用を回避する。
✓ 正解
3
リファンピシン耐性菌では、DNA ポリメラーゼ遺伝子の変異により、耐性が 獲得されている。
4
カナマイシン耐性遺伝子産物の中には、抗菌薬をリン酸化する酵素として働 き、RNA ポリメラーゼへの結合を消失させるものがある。
5
R プラスミドなどの伝達性因子を介して薬物排出タンパク質が過剰発現するこ とは、多剤耐性化の一因となる。
✓ 正解
ANSWER   正解は 2・5 全国正答率 —

解説

  • 1.「ポーリンの増加は、カルバペネム系への耐性化を促す」ポーリンの減少(消失)により薬剤の透過が低下して耐性化する。
  • 3.「リファンピシン耐性菌では、DNA ポリメラーゼ遺伝子の変異により耐性が獲得される」リファンピシンは RNA ポリメラーゼ阻害薬で、RNA ポリメラーゼ(rpoB)の変異で耐性化する。
  • 4.「カナマイシン耐性遺伝子産物は…RNA ポリメラーゼへの結合を消失させる」アミノグリコシド修飾酵素は薬物を修飾してリボソームへの結合を低下させるもので、標的は RNA ポリメラーゼではない。(※VanA はペプチドグリカン合成の代替経路で働き、排出ポンプの過剰発現は多剤耐性の一因となる)

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出典

厚生労働省 公開ページ