PH 実践② A-4-3. 腫瘍(発癌・進展) 2つ選べ

第111回実践② 薬剤師 問279

58 歳女性。 2 年前に右乳房の浸潤性乳管がんと診断され、右乳房全切除及 び腋窩リンパ節郭清が施行された。病理検査の結果、ホルモン受容体陰性、 HER2 に対する免疫組織化学染色 1+の HER2 低発現乳がんと診断され、術後補助 療法として放射線治療(胸壁・鎖骨上窩照射)が施行された。半年前、局所再発及 び肺転移が確認され、ドキソルビシン+シクロホスファミド併用療法にて全身化学 療法が開始された。初期には治療が奏効していたが、 4 コース後に画像上で肺転移 及び鎖骨上窩リンパ節の増大を認めた。今回の入院では、トラスツズマブ デルク ステカンを導入することになった。 トラスツズマブ デルクステカンは抗体薬物複合体(ADC)である。本 ADC の 特徴に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
抗体と薬物の結合は非共有結合である。
2
薬物抗体比(抗体 1 分子あたりの結合薬物数)は 1 である。
3
能動的ターゲッティング製剤である。
✓ 正解
4
受動輸送で細胞内に取り込まれる。
5
リソソーム内で分解されて、薬物が遊離される。
✓ 正解
ANSWER   正解は 3・5 全国正答率 —

解説

  • 1.「抗体と薬物の結合は非共有結合である」リンカーを介した共有結合である。
  • 2.「薬物抗体比は1である」トラスツズマブ デルクステカンの薬物抗体比は約8で、1ではない。
  • 4.「受動輸送で細胞内に取り込まれる」抗原(HER2)に結合し受容体介在性エンドサイトーシスで取り込まれる(能動的ターゲッティング)。

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出典

厚生労働省 公開ページ